μVNC操作マニュアル
[Japanese][English]
はじめに
μVNCのインストール
クイック・スタート
接続前・接続後の操作
接続中の操作(VNC接続編)
接続中の操作(SSH接続編)
FAQ:よくある質問と回答
謝辞
更新履歴
著作権および免責事項等
はじめに
この文書では、μVNCの操作方法について説明します。
μVNCを使用するには、Palm側の無線ネットワークの設定や、
接続されるPCへのVNCサーバのインストール/セットアップ、
Firewall設定等のネットワークの疎通確認など、事前準備が必要です。
ここでは既に事前準備が完了しているものとして、説明します。
μVNCのインストール
配布されたμVNCパッケージ(mVNC.zip)をダウンロードして、
パッケージの中にある4つの"*.prc"の中から好みのものを選び、
HotSync等の機能を使って、Palm OS機にインストールします。
(HotSyncを用いたインストール方法については、Palm OS機付属のマニュアル、または、
一般の書籍・ウェブサイト等をご参照ください。)
4つの"*.prc"は、以下のようになっています。
- mVNC.prc : 日本語メッセージ/小さな特殊キーパッド・細いスクロールバー
- mVNCEng.prc : 英語メッセージ/小さな特殊キーパッド・細いスクロールバー
- mVNCBig.prc : 日本語メッセージ/大きな特殊キーパッド・太いスクロールバー
- mVNCBigEng.prc : 英語メッセージ/大きな特殊キーパッド・太いスクロールバー
※PalmOne社のTungsten T3を使う場合、DIA機能を有効にする為のライブラリを
追加インストールする必要があります。
必要なファイルをダウンロードのコーナーに置いておきますので、
これも併せてインストールしてください。
(これは、当社配布物ではなく、PalmOne社からの配布物です。)
=>
ダウンロード
※SSH2(SSH protocol Version 2)をお使いになる場合は、SSH2/サブディレクトリ以下にある
*.prcファイルをインストールして下さい。
インストールが完了すると、Palm OS機のランチャー画面にμVNCのアイコンが現れますので、
インストールされた事が確認できます。
クイック・スタート
μVNCの詳しい操作を知る前に、最小の手順で、μVNCを使用する方法を示します。
- Palm OSランチャーからμVNCアイコンをタップして起動
- 接続先一覧画面で[新規]ボタンをタップ => 接続先の編集画面に移る
- [名称]には、好きな名前を入力(標準の"My Server"のままでも構わない)
- SSH暗号化通信を使う場合は、[SSHホスト]に、Firewallまたは接続先PCのDNS名/IPアドレスを入力
併せて、SSHログインに使用するユーザ名/パスワードを[SSHユーザ]/[SSHパスワード]に設定
- [VNCホスト]に、接続先PCのDNS名/IPアドレスを入力
- [Display]に、以下のリストを元に接続先VNCサーバのDisplay番号を設定
- RealVNC(Win)/OSXvnc(Mac) : 0
- rdp2vnc(Win) : 23
- Xvnc(Unix) : 1
- [詳細]をタップして、詳細な設定を行う(接続確認だけなら、設定しなくても構わない)
- [OK]をタップして、設定保存して、接続先一覧画面に戻る
- [接続]をタップする => PCの画面が現れる
- 接続中は、原則として、全てのキー(Graffiti)入力とペン入力は、PCへのキー/マウス入力として
そのまま送られるので、直接PCを使用しているのと同じように操作すればよいが、
シフトキーや右マウスボタンクリック等は、標準のPalm OSにはない操作なので、特別な入力法を使用する。
接続中の操作で、それらの特殊操作を把握しておくと、より使いやすくなる。
μVNCの起動と接続先一覧画面
ランチャー画面にあるμVNCのアイコンをタップして、μVNCを起動すると、
[接続先一覧]画面が現れます。
画面各部の意味は以下の通りです。
- [接続] ... 作成済みの設定を使って、VNCサーバに接続します。
接続したい接続先を[接続先]一覧の中から選択してから、このボタンをタップしてください。
- [新規] ... 新しい設定(接続先)を作ります。
このボタンをタップすると、新しい設定の編集画面に移ります。
- [編集] ... 既にある接続先の設定内容を変更します
編集したい接続先を[接続先]一覧の中から選択して、このボタンをタップしてください。
設定の編集画面に移ります。
- [複製] ... 既にある接続先の設定内容と同一内容の設定を新しく作ります。
新しく作られた設定は、同一の名前で[接続先]一覧の末尾に追加されます。
複製元の接続先を[接続先]一覧の中から選択して、このボタンをタップしてください。
- [削除] ... 既にある接続先を削除します。
削除する接続先を[接続先]一覧の中から選択して、このボタンをタップしてください。
削除確認のメッセージが現れますので、削除するときは[Yes]を、やめるときは[Cancel]を押してください。
- [登録] ... μVNCを御購入頂く場合、この画面から、自分のReg.Codeの確認や、
License Codeの入力を行います。
このボタンをタップすると、シェアウェアの登録画面に移ります。
- [ログ] ... μVNCの動作状況のログを見ることが出来ます。
このボタンをタップすると、システムログ画面に移ります。
- [?] ... ヘルプメッセージを表示します
なお、CLIEを使っている場合、Jogダイアルによる操作が出来ます。
- JogUp ... [接続先]一覧の選択を上に動かす
- JogDown ... [接続先]一覧の選択を下に動かす
- JogPush ... [接続]を行う
接続先の編集画面
新しい設定を作った場合や、既にある設定の編集を選択した場合、この画面が現れます。
画面各部の意味は以下の通りです。
- [名称] ... 接続先一覧で表示される接続名です。
31文字以内の、全角文字を含む、任意の名前を付けられます。
- [VNCホスト] ... VNCサーバが起動しているPCのアドレスを
DNS名またはIPアドレスで指定します。
63文字以内の、半角英数記号で指定します。
なお、[SSHホスト]を指定して、[VNCホスト]を指定しない(空欄:空にしておく)と、VNC接続の代わりに、
SSHターミナル接続を行います。
- [Display] ... VNCサーバのDisplay番号を指定します。
4桁以内の半角数字で指定します。
この[Display]には、通例、RealVNC(Win)/OSXvnc(Mac)サーバの時は0を、
rdp2vnc(Win)の時は23を、Xvnc(Unix)サーバの時は1を指定しまが、
この値は、サーバ側の設定により変更可能なので、サーバ側の設定に合わせて指定してください。
この値に5900を足した値が、VNCサーバのポート番号になります。
- [VNCパスワード] ... VNCサーバのパスワードを指定します。
サーバに設定した値を、31文字以内の、半角英数記号で入力してください。
ここで指定しない場合は、接続時に毎回パスワードを尋ねてきます。また、rdp2vncサーバ等、
接続時にVNCパスワードを必要としないサーバでは設定する必要はありません。
(接続時に毎回尋ねられる事もありません。)
なお、VNCパスワードはPalm OS機に暗号化されずに保存されるので、
セキュリティが気になる方は、ここでは設定しない方が良いでしょう。
- [SSHホスト] ... SSHによる暗号化通信を行う場合は、SSHサーバが起動しているFirewallまたは、
PCのアドレスをDNS名またはIPアドレスで指定します。
63文字以内の、半角英数記号で指定します。SSHを使わない場合は空欄のままにしておきます。
- [SSHポート] ... SSHを使う場合、SSHサーバのポート番号を指定します。
4桁以内の半角数字で指定します。
通例、この値には22を指定しますが、SSHサーバ側で、ポート番号を変更している場合には、
サーバ側の設定に合わせて指定してください。
[SSHホスト]が空の場合、この設定は無視されます。
- [SSHユーザ] ... SSHを使う場合、SSHサーバにログインする際に使われるユーザのユーザ名を指定します。
31文字以内の、半角英数記号で指定します。
[SSHホスト]が空の場合、この設定は無視されます。
- [SSHパスワード] ... SSHを使う場合、SSHサーバにログインする際に使われるユーザのパスワードを指定します。
31文字以内の、半角英数記号で指定します。
ここで指定しない場合は、接続時に毎回パスワードを尋ねてきます。
なお、SSHパスワードはPalm OS機に暗号化されずに保存されるので、
セキュリティが気になる方は、ここでは設定しない方が良いでしょう。
[SSHホスト]が空の場合、この設定は無視されます。
- [詳細] ... 接続先に関する更に詳細な設定を行います。詳細な設定画面に移ります。
なお、このボタンを押すと、自動的に、[OK]が押されたのと同様に、それまでの設定内容が保存されます。
- [表示] ... 接続先に関する更に詳細な設定を行います。表示の設定画面に移ります。
なお、このボタンを押すと、自動的に、[OK]が押されたのと同様に、それまでの設定内容が保存されます。
- [キー] ... 接続先に関する更に詳細な設定を行います。キーの設定画面に移ります。
なお、このボタンを押すと、自動的に、[OK]が押されたのと同様に、それまでの設定内容が保存されます。
- [OK] ... 設定内容を保存する場合に押してください。保存後、接続先一覧画面に戻ります。
- [キャンセル] ... 設定内容を破棄する場合に押してください。破棄後、接続先一覧画面に戻ります。
詳細な設定画面
接続先の編集画面で[詳細]を押すと、この画面が現れます。
画面各部の意味は以下の通りです。
- [NTユーザ]/[NTパスワード] ... NTログオンする際に使われるアカウントを指定します。
これを指定しておくと、Windowsのログオン画面で入力するアカウント名とパスワードを、
簡単なボタン操作で、自動的に入力できるようになります。ボタン操作については接続中の操作を御覧下さい。
[NTパスワード]をここで指定しない場合は、ボタン操作時に毎回パスワードを尋ねてきます。
なお、NTパスワードはPalm OS機に暗号化されずに保存されるので、
セキュリティが気になる方は、ここでは設定しない方が良いでしょう。
また、この機能は、NTログオン画面が現れるPCにのみ有効です。UnixやMacでは使用できませんし、
WindowsでもNTログオン画面が現れないもの(例えば、XPの「ようこそ」画面)では使用できません。
- [デスクトップ共有を許可する] ... 複数のユーザで一つのデスクトップを共有するかどうか、指定します。
(この設定は、接続先がrdp2vnc(Win)の場合、無視されます。)
- [クリップボード貼り付け方法] ... ローカル入力ダイアログで入力したテキストをサーバーに送る方法を指定します。
ローカル入力ダイアログについては接続中の操作を御覧下さい。
サーバー送出時に、OS毎に、次のようなキー操作を自動的に行います。
- Windows : Ctrl+V
- Mac : Alt+V
- Unix(X Window System) :マウス中ボタン
- [高圧縮エンコーディング(ZRLE)を使用] ... ZRLEと呼ばれる高圧縮率のエンコーディング方法を使用するかどうか、指定します。
指定すると通信量が減ります。これは低速回線の時に効果的です。(但し、高速回線でこれを使用すると、僅かですが、反応速度が鈍くなります。)
- [ネットワーク] ... この接続で使用するネットワーク接続を指定します。
タップすると、標準の[環境設定]/[ネットワーク]画面が現れますので、接続に使用する設定を選択して[終了]を押してください。
この画面に戻ってくると、設定名が[ネットワーク]部分に入ります。
もし指定しない、もしくは[消去]ボタンを押して、[自動選択]にしておくと、[環境設定]/[ネットワーク]で指定されている標準の接続先を自動的に選択して接続します。
- [OK] ... 設定内容を保存する場合に押してください。保存後、編集画面に戻ります。
- [キャンセル] ... 設定内容を破棄する場合に押してください。破棄後、編集画面に戻ります。
表示の設定画面
接続先の編集画面で[表示]を押すと、この画面が現れます。
画面各部の意味は以下の通りです。
- [位置X, Y] ... 接続時のリモートデスクトップ上の画面位置を指定します。
通例、接続先PCの画面解像度は、Palm OS機の解像度より大きいので、Palm OS機の画面には、
接続先PCの画面の一部しか表示できません。
この値を指定する事により、接続時に、接続先PCの画面のどの部分を表示するかを指定する事が出来ます。
例えば、解像度1280×1024のPCに、CLIE UX50(実効解像度450×320)で接続する場合、以下の様になります。
- [スケール] ... 接続時のリモートデスクトップ上の画面縮小比率を指定します。
この機能を使う為には、VNCサーバ側がServer Side Scaling機能(SSS拡張)をサポートしている必要があります。
通例、接続先PCの画面解像度は、Palm OS機の解像度より大きいので、Palm OS機の画面には、
接続先PCの画面の一部しか表示できませんが、縮小表示を行う事により、(細かい字は潰れて見えなくなりますが)
より広い範囲の接続先PCの画面をPalm OS機に表示させることが出来ます。
例えば、解像度1280×1024のPCに、CLIE UX50(実効解像度450×320)で接続する時、スケールに2を指定した場合、以下の様になります。
- [16bitカラーを使用する] ... VNC通信で16bitカラー(6万5千色)モードを使用します。
このモードでは、よりPCでの表示に近い色合いで画面描画されますが、通信量は、標準の倍近くに
増えます。無線LAN使用時等、高速なネットワークの場合にのみ使用する事をご推奨します。
(SSHターミナルでは効果はありません。)
- [低解像度描画を使用する] ... VNC通信で低解像度描画モードを使用します。
このモードでは、スケーリングした時と同じ様に、細かい字は潰れて見えなくなりますが、
通信量をは、標準の半分程度に減ります。携帯電話経由接続等、低速なネットワークの場合のみ
使用することをご推奨します。(SSHターミナルでは効果はありません。)
上記2つのモードの効果は、以下の様になります。
モード | 描画例 | PC画面との差異 | 通信量 |
標準 |  | ○色合いが違う | ○500Kbps (Bluetooth,CDMA 1x WIN) |
16bitカラー |  | ◎ほぼ同じ | △1Mbps (無線LAN(Wi-Fi)) |
低解像度 |  | △小さい字は見えなくなる | ◎100-150Kbps (CDMA 1x,FOMA) |
- [システムステータスバーを表示] ... システムステータスバーを表示するかどうかを指定します。
指定しないと、システムステータスバーは、μVNCのステータスバーと同期して、表示/非表示されます。
- [スクロールバーを表示] ... スクロールバーを表示するかどうかを指定します。
指定しないと、スクロールバーは、常時表示されません。
- [ネットワーク状態を表示] ... 画面右上にある通信状態を表す通信インジケータを
表示するかどうかを指定します。
指定しないと、通信インジケータは非表示になります。
- [SSS拡張機能を使用する] ... SSS(Server Side Scaling)機能を使用するかどうかを指定します。
指定しないと、SSSは無効になり、画面の拡大縮小や低解像度描画モードが使用できなくなりますが、
全てのVNCサーバと通信できるようになります。(SSSは拡張機能なので、SSSを有効にしていると、
μVNCは、多くのVNCサーバ、特に、古いVNCサーバと通信できなくなります。こちらを御覧下さい。)
- [OK] ... 設定内容を保存する場合に押してください。保存後、編集画面に戻ります。
- [キャンセル] ... 設定内容を破棄する場合に押してください。破棄後、編集画面に戻ります。
キーの設定画面
接続先の編集画面で[キー]を押すと、この画面が現れます。
画面各部の意味は以下の通りです。
システムログ画面
μVNCでは、動作状況をログとして記録しています。この画面では、ログを参照することが出来ます。
また、接続失敗した場合等には、自動的にこの画面が現れ、ユーザに接続失敗した状況を
通知する場合もあります。
画面各部の意味は以下の通りです。
- [OK] ... ログ画面を閉じます。接続先一覧画面に戻ります。
- [クリア] ... 現在までに記録されているログを消去します。
シェアウェアの登録画面
μVNCはシェアウェアです。2週間、無償で試用する事が出来ますが、継続して使用する場合には、
ライセンスコードを購入して頂く必要があります。
この画面では、ライセンス購入に必要な、自分のReg.Codeの確認や、
購入したLicense Codeの入力を行う事が出来ます。
画面各部の意味は以下の通りです。
- [Your Reg.Code] ... このPalmに固有な登録用コードです。ライセンス購入の際には、
このコードを購入サイトで入力して下さい。
- [Enter License Code] ... このPalmに固有なライセンスコードを入力して下さい。
ライセンスコードは、購入サイトで支払い後に、利用者に通知されます。
- [OK] ... ライセンスコードを入力したら、このボタンを押してください。
正しいライセンスコードが入力されると、機能制限が解除されます。
以降、この画面は、以下に示すような画面に変化します。
- [キャンセル] ... ライセンスコードを入力せずに終了する場合には、このボタンを押してください。
なお、Reg.Code、License Code共に、コードは、英大文字と数字と"-(マイナス/ハイフン)"から成っています。
また、文字の混乱を防ぐため、0(ゼロ),1(イチ)は使用されておらず、O(オー),I(アイ)が使われています。
入力の際には、お間違えのないよう、お気をつけ下さい。
接続中の操作(VNC接続編)
一旦、PCに接続すると、原則として、全てのキー(Graffiti)入力とペン入力は、PCへのキー/マウス入力として
そのまま送られるので、直接PCを使用しているのと同じように操作する事ができます。
ですが、シフトキーや右マウスボタンクリック等は、元々、Palm OSにはない操作なので、
特別な代替入力法を用いて入力します。
また、それ以外にも、(接続先PCではなく)μVNC自体を操作する為の操作もあります。
ここでは、これらの操作について解説します。
(注意):ここでは、V0.92互換割り当てで説明しますが、
V0.93よりキー割り当てを変更できますので、
キー割り当てを変更した場合、ここの説明と一致しない場合があります。
この説明では、接続先PCのOSとしてWindows XPを、Palm OS機にCLIE UX50を用いましたが、
どのOS、Palm OS機でも、操作方法は同じです。
画面各部の意味は以下の通りです。
- 画面上をタップして行う操作
- 仮想画面スクロールバー ... 詳細な設定画面で説明した通り、
Palm OS機で、PCの全画面を表示させる事は出来ません。Palm OS機で表示されている、PC画面の一部分を
仮想画面と呼びます。このスクロールバーを使う事で、仮想画面を動かし、PC画面の任意の一部分を
表示させる事が出来ます。
縦のスクロールバーは、垂直方向の移動の為、横のスクロールバーは、水平方向の移動の為のものです。
スクロールバーでの操作は、以下の通りです。
- ラバーバンド(色の濃い部分)をタップしたまま動かす(ドラッグ操作) ... ドラッグ移動量に応じて、
1ドット単位で、任意の場所へ、仮想画面を動かします。
- ラバーバンド以外(灰色の部分)をタップする ... 仮想画面をページ単位で動かします。
ページのサイズは、仮想画面のサイズです。
- ステータスボタン ... これを押すことにより、スクロールバーの下の特殊キーパッドの
表示/非表示を切り替えられます。
- 特殊キーパッド ... Palm OSでは直接入力する事が出来ないキー操作等を行うパッドです。
- ESC ... ESCキーを送出します。
- SHFT ... シフトキーを送出します。一度押すと押したままになり、
もう一度押すと離した事になります(トグル動作)。
- CTRL ... コントロールキーを送出します。一度押すと押したままになり、
もう一度押すと離した事になります(トグル動作)。
- ALT ... ALTキーを送出します。一度押すと押したままになり、
もう一度押すと離した事になります(トグル動作)。
- FN ... ファンクションキーの動作をシミュレーションします。一度押すとON状態になり、
もう一度押すとOFF状態になります(トグル動作)。ON状態で、数字の"1"〜"0"を押すと、
ファンクションキーのF1〜F10を送出します。
- ← ... カーソルの左キーを送出します。
- → ... カーソルの右キーを送出します。
- ↑ ... カーソルの上キーを送出します。
- ↓ ... カーソルの下キーを送出します。
- Up ... PageUpキーを送出します。
- Down ... PageDownキーを送出します。
- R/L ... マウスボタン状態を切り替えます。一度押すとON状態になり、
もう一度押すとOFF状態になります(トグル動作)。ON状態でPC画面をタップすると、画面上で右マウスボタンを押した事になり、
OFF状態でPC画面をタップすると、画面上で左マウスボタンを押した事になります。
- Zin ... ズームイン。画面の縮小表示比率を小さくします。
- Zout ... ズームアウト。画面の縮小表示比率を大きくします。
- Key ... キー割り当ての切り替え。押す度に、キー割り当てがKMap1とKMap2で切り替わります。
- Rot ... 画面の回転。押す度に、右90°、左90°、通常表示が切り替わります。
- Palm OS機共通のハード/シルクボタンによる操作
- 予定表(Hard1)ボタン ... マウスボタンの左右を切り替えます。
- アドレス(Hard2)ボタン ... 仮想画面をブロック単位で左(右90°時:下/左90°時:上)に動かします。
ブロックのサイズは、32ドットです。
- To Do(Hard3)ボタン ... 仮想画面をブロック単位で右(右90°時:上/左90°時:下)に動かします。
ブロックのサイズは、32ドットです。
- メモ帳(Hard4)ボタン ... 詳細な設定画面で設定された
NTアカウントでログオンを行います。
- 上ボタン ... PageUpキーを送出します。
- 下ボタン ... PageDownキーを送出します。
- ホームボタン ... 接続を終了して接続先一覧画面に戻ります。
- メニューボタン ... 特殊キーパッドの表示/非表示を切り替えます。
- 日本語/英語入力切替ボタン ... 入力モードを切り替えます。英語モードの時は、
入力された文字は、直接PC側のキー入力として送出されますが、日本語モードの時は、下記に示すような
ローカル入力ダイアログが現れ、このダイアログへの入力となります。ここでは、Palm OS側の
日本語入力機能やクリップボード機能が使用できます。入力を終え、改行を入力すると、
ダイアログは閉じられ、入力されたテキストが、VNCのクリップボードを通じて、PC側に
貼り付けられます。
- SONYのPalm OS機固有のJogダイアルによる操作
- JogUp ... 仮想画面をブロック単位で上(右90°時:左/左90°時:右)に動かします。
ブロックのサイズは、32ドットです。
- JogDown ... 仮想画面をブロック単位で下(右90°時:右/左90°時:左)に動かします。
ブロックのサイズは、32ドットです。
- JogPush ... 特殊キーパッドの表示/非表示を切り替えます。
- JogBack ... ESCキーを送出します。
- SONYキーボード付き機種固有のキーボードによる操作
- ← ... カーソルの左キーを送出します。
- → ... カーソルの右キーを送出します。
- ↑ ... カーソルの上キーを送出します。
- ↓ ... カーソルの下キーを送出します。
- 青キー+↑(PgUp) ... PageUpキーを送出します。
- 青キー+↓(PgDn) ... PageDownキーを送出します。
- Ctrl+0 ... 詳細な設定画面で設定された
NTアカウントでログオンを行います。
- Ctrl+1 ... 画面の縮小表示比率を1にします。
- Ctrl+2 ... 画面の縮小表示比率を2にします。
- Ctrl+3 ... 画面の縮小表示比率を3にします。
- Ctrl+4 ... 画面の縮小表示比率を4にします。
- Ctrl+9 ... 描画モードを通常モードと低解像度モードに切り替えます。(トグル動作)
- Ctrl+BS ... Deleteキーを送出します。
- 特殊操作
- CTRL(特殊キーパッド)+ALT(特殊キーパッド)+BS ... 3ストロークキー"Ctrl+Alt+Delete"を送出します。
なお、通信中は、画面右上に、通信状態を表す通信インジケータが表示されます。
このインジケータの意味は以下の通りです。
通信していません(待機状態)。
送信中です。
受信中です。
ペンやキー操作は、無通信状態の時に受け付けられます。通信回線の状態が悪い時は、
SやR状態で長時間停止する事があります。この時は、ペンやキー操作はキューに溜められる
だけで処理されませんので、無通信状態になるのを待つようにして下さい。
接続中の操作(SSH接続編)
接続中の操作(VNC接続編)と同様に、SSH接続の場合も、
接続すると、原則として、全てのキー(Graffiti)入力は、PCへのキー入力として
そのまま送られるので、直接PCを使用しているのと同じように操作する事ができます。
(ターミナル接続になので、原則として、ペン(マウス)操作はありません。)
Palm OSにはない操作は、VNC接続と同様に、画面下部の特殊キーパッドで入力します。
特殊キーパッドの操作は、接続中の操作(VNC接続編)を参照してください。
なお、FNをON状態にすると、ボタンシフト状態となり、以下の画面のように、
カーソルから右(6番目以降)のボタンには、
画面に入りきらなかったボタン(12番目以降)が表示されるようになります。
KeyボタンやRotボタンを操作する場合は、まず、FNボタンを押して、これらを表示してから、
操作してください。
FAQ:よくある質問と回答
- Q. PalmVNCでは接続できるのに、μVNCでは接続できません。何故?
- Q. 接続した直後に、VNCサーバから切断されます。何故?
- A.
SSS拡張機能を使用するの設定を解除して接続してみて下さい。
もし、これで接続できるなら、ご使用のVNCサーバーはSSS(Server Side Scaling)をサポートしていません。
非力なPalmOS機/通信回線で快適に操作する為に、SSSは必須の機能ですが、SSSは拡張機能ですので、
全てのVNCサーバがサポートしている訳ではありません。(PalmVNCは、スケーリングを1:1にするとSSSを使いません。)
SSS無効状態では、画面拡大縮小・低解像度描画機能が使用できませんが、全ての
VNCサーバに接続することができます。
SSS対応のサーバに更新される事を推奨しますが、できない場合は、SSS無効モードでお使い下さい。
以下に、主なVNCサーバのSSS対応状況を示します。
OS/Server type |
VNC Server |
SSS Support |
備考 |
Windows |
RDP Proxy |
rdp2vnc |
◎:対応 |
弊社より御提供 |
単独型サーバ |
Ultr@VNC |
◎:対応 |
標準で対応。画面に一部ゴミが残る事がある |
RealVNC |
△:一部対応 |
標準では非対応。弊社よりV3.3.7の対応版を御提供 |
その他(TightVNC等) |
×:非対応 |
|
Unix系 |
Xvnc |
RealVNC |
△:パッチ必須 |
Linux等のバイナリ配布では非対応。 パッチを当ててビルドする必要あり |
Mac |
OS Xネイティブ |
OSXvnc |
◎:対応 |
V1.5より標準で対応予定 |
- Q. Tungsten T3で、スクロールバーが出たり出なかったりする。
- A.
T3_DIA_Compatibility_prcs.zipは、
インストールしましたか。Tungsten T3では必ず必要です。
謝辞
μVNCには、以下の(非GPLな)フリーウェアが組み込まれています。優秀なソフトを(商業目的まで含めて)
無償利用可能として下さった、各作者の皆様に、心より感謝いたします。(各作者の著作権表示については、
下記リンク先をご参照ください。)
また、μVNCは、以下の優秀なPlam OS用ソフトがなければ、誕生しませんでした。
その先進的で、独創的な発想力に、心より尊敬と感謝の念を表します。
そして何より、VNCというオープンソースな技術がなければ、μVNCそのものが成り立ちません。
同じく、その先進的で、独創的な発想力に、心より尊敬と感謝の念を表します。
更新履歴
- V0.95での変更
- V0.94での変更
- 16bitカラーモードを追加しました。
- 低解像度モードを追加しました。
- V0.93での変更
- サブセット版SSH2(SSH protocol version 2)をサポートしました。
より強力なセキュリティを得ることができます。
(注意)SSH2版には、以下の様な制限事項があります。
- SSH1とSSH2は別バイナリになります。
一つのバイナリでSSH1とSSH2の両方のサーバーに
接続する事はできません。どちらか1つのみになります。
なお、SSH2用はSSH1に比べ、コードサイズが20K程度増加します。
- サポートするキー交換パラメタは1種類のみです。
SSH2では、様々な認証パラメータをサポートしますが、
μVNCでは、以下の1組のパラメータのみのサポートとなります。
この為、場合によっては、サーバー側の設定変更やアップグレードが
必要になる場合があります。
- キー長:1024bitのみ
- キー交換:DHGEX(diffie-hellman-group-exchange-sha1)
- 公開鍵認証:RSA(ssh-rsa)
- 暗号化:blowfish-cbc
- データ整合性:HMAC SHA1-96(hmac-sha1-96)
- データ圧縮:なし
- 速度低下があります。
SSH2は、SSH1より強いセキュリティ強度を持つ反面、その為の
オーバーヘッドを伴います。
この為、SSH1より平均で数%、最悪時に10%強の通信量の増加があります。
これは特に、低速回線で顕著な速度低下を招きます。
また、多くの処理が必要になる為、SSH1より消費電力が多くなる、
つまり、電池の持ちが悪くなります。
弊社としましては、特にセキュリティ面での強い要請がない限り、
SSH1版をそのままお使いになる事を推奨いたします。
- スクロールバーを非表示にする設定を追加しました。
- システムステータスバーを非表示にする設定を追加しました。
CLIE UX50やTungsten T3のような仮想グラフィティ機能を持つPalmで、
常時表示されているシステムステータスバーを非表示に出来ます。
先のスクロールバー非表示と併用すると、全画面をPC画面表示用に使えます。
- 16ビットカラーをサポートしているPalmでは、16ビットカラーモード
スクリーンを使用するようにしました。
これにより、仮想grafiti等のパレットがおかしくなる問題が解決しました。
(注意)スクリーンモードは、16bitカラーになりましたが、これは
VNCプロトコルで16bitカラーを使うという意味ではありません。
PC側の描画は、今まで通り、256色カラーのままです。
- PalmOne 5-wayナビ(Tungsten/Zire),Tapwave Actionボタン(Zodiac)に対応しました。
- キー割り当て機能を追加しました。
ハードキーに任意の機能を割り当てられます。
また、キーシフト機能により、キー割り当てを2種類持てますので、
同じキーに2つの機能を持たせる事も出来ます。
- 「高度な設定」フォームを追加しました。「詳細な設定」フォームの下に
「高度」ボタンが追加されています。ここから移行してください。
- ステータスバーの"Key"の機能が変更されました。
今までのバージョンではKey(board)で、グラフィティエリアの表示/非表示を
表していましたが、このバージョンからは、Key(Shift)の意味となり、
ハードキー割り当てのKMap1を使うかKMap2を使うかを示します。
- その他、細かなバグフィックス/他プラットフォーム版と処理の共通化を行いました。
- V0.92での変更
英語版対応等
- V0.91での変更
- Ultr@VNCサーバーに対応しました。
(注意!) : Ultr@VNCサーバーを使用する場合、スケーリング中に
ウィンドウをドラッグ移動すると、画面にごみが残る事があります。
これは、PalmVNC用に公開された、Harakan Softwareのオリジナルのスケーリング処理には、
更新領域の計算に問題がある為です。当社で公開しているrdp2vncやRealVNC用の
パッチでは問題を修正してありますが、Ultr@VNCでは、元のHarakan Softwareのものを
そのまま使用している為、問題が発生します。
この問題は、Ultr@VNCサーバーを修正しないと直らない為、弊社では対応できません。予め、
御容赦くださいませ。
- 画面回転機能を追加しました。
- 特殊キーパッドにKey(board),Rot(ation)ボタンを追加しました。
- 詳細設定画面に、画面回転に関する設定を追加しました。
- 大きな特殊キーパッド/スクロールバーを持つμVNC(mVNCBig.prc/mVNCBigEng.prc)を追加しました。
- 英語メッセージのμVNC(mVNCEng.prc/mVNCBigEng.prc)を追加しました。
- その他、細かなバグフィックス/μITRON版との処理共通化を行いました。
- 使用・再配布の国内限定制限を撤廃しました。
- V0.90での変更
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