PixMarker の使い方(Ver.2.1準拠)
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ツールパネル

PixMarkerではこの部分をツールパネルと称しており、絵を描く際の使用/参照頻度が高い機能へのアクセスは主にこのツールパネル上の各アイコンををタップすることによって行います。また、ツールパネル自体の操作として以下のものがあります。
- 移動
ツールパネル上部のバーをドラッグすることで描画の邪魔にならない位置に移動することができます。
- 表示/非表示切り替え
ピリオド(".")の入力(グラフィティエリアを2回タップ)によってツールパネルの表示/非表示を切り換えます。
- 自動的な表示/非表示切り替え
ペンツールによる線描画中などは自動的にツールパネルは非表示になります。
各アイコンの説明
ツールパネル上のアイコンには大きく分けて「表示モード」「操作」「ツール」「描画モード」「パレット」のカテゴリがあります。
表示モード
表示モードとは編集画像を表示する方法のことです。現在PixMarkerには以下の2種類の編集モードがあり、それぞれ独立して機能します。ツールパネルの該当部分には各表示モードの現在の設定が表示されており、それぞれをタップすることで切り換えることができます。
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トレース表示(する/しない) NEW
Copyによってクリップボードに格納された画像を半透明に表示する機能です。トレース表示中でもすべての操作・ツール・描画モードは機能します。
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拡大表示(する/しない)
編集画像を拡大(2倍)表示する機能です。拡大表示中でもすべての操作・ツール・描画モードは機能しますが、以下の3点の動作が等倍表示時と異なります。
1. ページの作成・移動・クリア・削除は機能しません。見えない範囲への変更が発生する機能は無効にしようという意図でこうしました。
2. 塗りつぶしツールは動作しません(パネル上ではグレー表示になる)。意図は1と同じです。
3. スクロール操作は拡大(表示)範囲の移動操作として機能します。これは、拡大表示する範囲を変更するだけなので、編集画像には変更がかかりません。(つまりアンドゥバッファが更新されないので表示範囲を変更したあとのアンドゥは表示範囲を元に戻すのではなくその前の描画コマンド(キャンバスに変更を及ぼす操作)に対するアンドゥになります)
操作
このカテゴリはペンストロークとは無関係にキャンバスに対して変更を加えるような機能が含まれます。
スクロール
スクロールモードに移行します。スクロールモードではキャンバス上をドラッグすることでスクロールさせることができます。上下と左右はつながってます。
※本モードは拡大モードで使用される場合、拡大範囲の変更として機能します。詳細は「表示モード:拡大表示」の項参照。いや詳細ってほどの記述はないんですが。
アンドゥ
アンドゥです。アンドゥバッファからキャンバスに転送します。実際にははアンドゥバッファとキャンバスの内容を交換してるだけなのでもう一度やればアンドゥのアンドゥができます。うかつな方はぜひ。
アンドゥが可能なのはツールによるペンストローク操作または等倍表示時のスクロール(
)操作1回のみです。
ツール
ツールとはキャンバス内でのストローク(タップやドラッグ)時の描画動作の種類のことです。つまりあなたの握っているスタイラスが、ペンなのかスポイトなのかボカシ筆なのかバケツなのかということです。
ツールはそれぞれ以下のアイコンが割り当てられており、それぞれをタップすることによって切り替えを行います。現在のツールに対応するアイコンには周囲に枠が描かれます。
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ペン
ペンでは現在色と描画モードの設定によるペン先を持つペンを使いドラッグによって線を描画します。このとき、現在色に「クローン」が選択されているとクリップボード内の同一位置の色を現在色として使用します。ページの合成や部分アンドゥにお使いください。この場合も表示モード設定は有効です。(透明設定も有効なので輪郭線の復活とか……)
NEW ペン選択時に再度ペンをタップすることで現在色と描画モードのセットが切り替わります。アイコンの色で見分けてください。
スポイト
スポイトではタップまたはドラッグでキャンバス上の色を現在色として取得します。取得後は自動的に元のツール(ペンまたは塗りつぶし)に戻ります。
水ペン
簡単にいうとぼかし機能です。タップまたはドラッグした箇所の色をその周囲と平均化していきます。描画モード設定のペン先形状が有効なのでボカシの太さを変更できます。
塗りつぶし
塗りつぶしではタップしたポイントと地続きな同一色の領域を現在色で塗りつぶします。ちなみに塗りつぶし動作が始まると中断不可なのであきらめて塗り終わるのを待った後アンドゥしましょう。
転写
※本アイコンは、描画色として「クローン」を選択した場合に塗りつぶしツールアイコンと切り替わりで出現します。
転写ではタップしたポイントと同一色をクリップボード内の同位置ピクセルに転写します。簡単に言うと特定色指定ペーストです簡単じゃないですねすいません。
「クローン指定とペン(
+
)」を使っても同じことはできるのですが、面積が広いとイヤになるような気がするのでこの機能を使ってください。注意として、塗りつぶしと違ってタップ位置と同一色なら地続きでなくても転写してしまうので、特定の未使用色で転写したい位置へ塗りつぶしを行ってからその色に転写するのが良いでしょう。
描画モード
主にペンモードで適用される、ペン先およびインクの設定です。各設定はアイコンをタップすることで順に切り替わります。
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透明設定(透明/不透明)
塗料の特性を不透明/透明と切り替えます。不透明は単純に濃度設定(下記)に従うので、濃度をあげれば黒の上から他の色で描けるのですが、透明に設定すると暗い色の上から明るい色は影響を与えることが出来なくなります(とはいえ明るい/暗いの判定がRGB別なのでそのつもりで)。黒で線を引いとけば他の色の濃度100%で塗っても消えません。
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ペン先形状(typw-1/2/3/4)
ペン先の形を選択します。4種類です。以上。
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濃度(25%/50%/75%/100%)
ペンモードでの描画濃度を選択します。25%,50%,75%,100%の4種類です。
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ペン先タイプ(丸/平)
意図したイメージはペン先が丸い(フェルトペンのような)か平たい(蛍光マーカーのような)かなのでそんな感じでよろしく。
処理的には、ペンモードによる線描画の際に、その線が自分自身を濃度計算に入れるかどうかを切り替えます。「平(
)」になっていると、ペンを一度放さない限り、自分自身に何度交差しても交差部分は濃くなりません。つまり広い面積を均一濃度でペンモードで塗りつぶしたい場合は「平(
)」で一筆で。ということです。逆に、がしがしとペン先を往復させて段々濃くしていくような鉛筆風の描線が出したい場合は「丸(
)」でペン先を細くインクを薄く(
+
)がいいかもです。
パレット
描画色および7つの保持エリアを表します。
パレット
左端の大きいのが描画色です。ペンモードや塗りつぶしにはここに表示されている色がインク色として使われます。 現在色をタップすることで色選択ダイアログ(後述)が開き、色を作成することができます。
描画色の右の半サイズ×7が保持エリアです。現在色から保持エリアにドラッグすることで7つまでよく使う色を保持しておくことができます。また、保持エリアをタップすることでその色を描画色に設定できます。
ダイアログ
色選択ダイアログ
PalmOS標準のものとほぼ同じですが、[CLONE]ボタンにより描画色として「クローン」を選択できます。この場合、インクの色としてクリップボード内の同位置ピクセルの色を使うという設定になります。[クローン」選択中は描画色エリアにドリー(仮名)のアイコンが表示されます。
描画色として「クローン」を選択するとペンによる描画時にクリップボード内画像の同位置から描画色を拾います。また、ツールパネル上の塗りつぶしアイコンが転写アイコンに切り替わります。
ファイルリストダイアログ
使用ファイルの切り替え/作成/削除を行います。なお、本ダイアログを開いた時点でカーソルのあるファイルが現在使用中のファイルです。
OPENボタン カーソルの示しているファイルを作業ファイルとして開きます。ファイル内ページは1ページ目にリセットされます。
Deleteボタン カーソルの示しているファイルを削除します。現在使用中のファイルは削除できません。
NEWボタン ファイルを新規作成します。ボタン右のフィールドに作成したいファイル名を入力してからボタンを押してください。ファイル名に使えるのは半角英数字のみで20文字以内です。
Cancelボタン ファイルリスト操作を中断してダイアログを閉じます。
情報ダイアログ
現在編集中のページに関する情報を確認できます。表示内容はファイル名と現在ページ番号/全ページ数です。
ハードキー操作
メニュー
重要: メニューに関するショートカットキーはCopy/PasteおよびOptionメニュー系以外はすべて該当文字を入力するだけで(ショートカット記号の入力なしで)機能が実行されるようになっています。
Page メニュー
ページの操作に関するメニュー項目
- NewPage 新しいページを作成する
- nextPage 次ページへ移動する。ハードキーの下と同じ。
- deletePage 現在のページを削除する。
Edit メニュー
ページ全体に対する(ストロークによらない)描画に関するメニュー項目
- Undo アンドゥ。ツールパネルのアンドゥと同じ。
- Erase 現在のページを白でクリアする。
- Scroll スクロール。ツールパネルのスクロールと同じ。
- Copy クリップボードに現在ページ内容を保存する。
- Paste クリップボードから現在ページに貼り付ける。
※ 独自のクリップボードなのですが、今のところ矩形領域選択がないのでページ丸ごとのコピー・ペーストです。画像データとは別DBに記憶されているので永続性があります。ので、他アプリに切り替えても残っています。使い道としてはページ複製やクローンソース、任意タイミングで固定できるアンドゥバッファとして使うことを想定しています。
Pen メニュー
ペン先の形状とサイズ変更に関するメニュー項目
- 1x1 ペンサイズを
に変更します。
- 2x2 ペンサイズを
に変更します。
- 3x3 ペンサイズを
に変更します。
- 4x4 ペンサイズを
に変更します。
- Broad nib ペン先を「平」
にします。
- Round nib ペン先を「丸」
にします。
Ink メニュー
カラー選択と透明設定に関するメニュー項目
- Mixer 色選択ダイアログを呼び出します。(現在色をタップしたのと同じ)
- 25% インク濃度を25%に変更します。
- 50% インク濃度を50%に変更します。
- 75% インク濃度を75%に変更します。
- 100% インク濃度を100%に変更します。
- xparent ON 透明設定を透明
に変更します。
- xparent OFF 透明設定を不透明
に変更します。
※ 実際にメニューを見ていただくとわかるのですが、ペンサイズ関連のショートカット文字が、I/Z/B/L になっています。一瞬なんだかわからないかもしれませんが、グラフィティエリアのアルファベット側(左側)に1/2/3/4で切り替えられるようにとか考えてこうしました。
つまりペンサイズを切り換えたかったらGraffiti領域のアルファベット側に「1/2/3/4」を書き、インク濃度を切り換えたかったらGraffiti領域の数字側に「1/2/3/4」を書けばよいわけです(ショートカット記号なしでも効きます)。この2種類を覚えておくだけでも相当楽なのでぜひ。
Options メニュー
カラー選択と透明設定に関するメニュー項目
- Information 現在情報ダイアログを呼び出します。
- File List ファイルリストダイアログを呼び出します。
- About PixMarkerについて。たいしたことは書いてないのでパージョン確認にでも。
TiPS
塗り重ねたときは暗い色に引っ張られる傾向にあります。(RGB値を足して割っているので端数が切られるだけなのですが)ので、ハイライトを入れる等の描画はインクを濃くしないとなかなか白くなりません。逆にいうと、線を濃い目に描いとけば、インクを薄くして塗り重ねても線はかなり残ります。もっと積極的に黒線を残したい場合は塗料設定を透明にしてください
系統の違う色を重ねたりぼかしたりすると、彩度が落ち(色が濁り)ます。あらかじめ中間に色を置いておくと回避できます。
濃い色の濃度25%と薄い色の100%では、現れる色はおなじでも下の色に対する影響が違います。たとえば黒で引いた輪郭線を消さずにぬれるのは前者。塗料設定を透明にしておけば濃度にかかわらず黒は保護されます
濃度100%未満で均質にペンで塗るには「自己交差なし」にして地続きの領域を一筆で塗りつぶすとよい(ペンを太くしないとしんどい)。ただし、画面の左右と上端に注意。左右上端からスタイラスが出ると、いったんペンを画面から離したことになってしまいます。下端はGraffitiエリアがあるので大丈夫っぽい。
画面端でのボカシには注意。画面外は黒ということになっているのでぼかし中にペン幅が画面からはみ出ると黒ずみます。スクロールで画面中央に持ってきてぼかす等、各自工夫すること(ってTiPSじゃないなこれ)。
画像合成のチュートリアル。 別ページに描いた背景と前景をクローン機能を使って合成する手順の説明。
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